2009年12月21日、レセプトオンライン請求義務化撤回訴訟の第3回口頭弁論が行われ、入澤原告団幹事長他4名の原告が出席。
同年11月25日に省令改正が行われ、オンライン請求義務化が事実上撤回されたため、弁護団は省令改正の内容を裁判官に説明。裁判の継続については次回口頭弁論(2010年2月22日)に結論を出すと裁判官に伝えた。これに被告である厚労省も同意し、口頭弁論は5分で閉廷した。
その後の報告集会では、省令改正とその成果について田辺幸雄弁護団長が報告。請求の趣旨であるオンライン請求義務化が撤回され、手書き請求がすべて認められたことにより、実質的に営業の自由は確保されたこと、さらにプライバシーの確保に関する保険医の自己決定権については、請求方法がオンラインに限定されなくなったことから、この点もほぼ確保できたと説明した。併せて、省令で国民の権利義務を規定するという法律による行政の原理違反は解決できず、課題が残っていることも指摘した。しかし、省令の内容を180度方向転換させ、義務化を撤回させたことは歴史上にみても稀である―と評価。今後新たに省令で国民の権利義務を規定することは軽々とできないだろうと述べた。
神奈川県保険医新聞より抜粋
(2010年1月25日・第1781号)