2011年12月9日、田村智子議員(参・共)の仲介により、内閣官房・社会保障改革担当室参事官補佐より、共通番号制に関する内閣官房のレクチャーが行われた。神奈川県保険医協会からは事務局が参加。また当日はしんぶん赤旗記者なども参加した。
2時間に渡るレクチャーでは、(1)予定通り来年の通常国会で番号法案提出、2015年1月から利用開始、(2)医療情報は対象外とするが給付情報については番号法の管轄とする、(3)個人情報保護の監視・監督のために新設する第三者機関は独立性の高い「三条委員会」とする、(4)ICカードは希望者の申請によって行政窓口で配布する―などの説明があった。
神奈川県保険医協会からは、(1)レセプト情報から給付情報だけを切り分けすることは不可能、(2)総合合算制度の実現はいつごろを予定しているのか、(3)医療機関でのICカードによる保険資格確認には端末、ネット環境の整備が必要―など問題点の指摘や質問を投げ掛けた。これに対し、内閣官房側は(1)切り分けできない情報は番号法の対象としない、(2)仮に総合合算制度が導入されても実現は当分先、(3)端末などの導入は恐らく医療機関負担―と回答。さらに番号制の導入目的を質したところ、「あくまでインフラ整備」と強調。明確な目的がなく「導入ありき」で導入を検討している実態が露呈された。
神奈川県保険医新聞より抜粋
(2012年1月25日号・第1847号)