神奈川県保険医協会・政策部は2012年4月6日、「TPP亡国論」をテーマに医療問題学習会を開催。京都大学大学院工学研究科准教授の中野剛志氏が講演した。当日は64名が参加した。
中野氏はリーマンショックにより崩壊した米国経済の立て直しとして、米国は輸出拡大による雇用拡大を目指す貿易戦略を打ち立てたと説明。その矛先が日本であり、TPPは実質的には日本と米国の2か国協定で、狙いは日本市場の乗っ取りにあると指摘。特に米国の主たる狙いは農業ではなく保険市場(非関税障壁)にあり、08年に破綻・国有化した保険会社AIGの再建のために日本の共済制度を狙っていると強調した。氏の軽快かつ辛辣な独特の口調で、時には会場からは笑いが起こるなど盛り上がりを見せた。
神奈川県保険医新聞より抜粋