神奈川県保険医協会・公害環境対策部は2013年3月4日、黒岩知事が「住宅用太陽光発電導入促進事業費補助」について2012年度内での打ち切りを示したことから、事業補助継続に関する要望書を知事宛てに提出した。
知事は昨年春に就任後、2回にわたり予算を倍増させるなど県のエネルギー政策転換を牽引してきたが本年度は利用が低迷。この補助制度は2009年度から3年間の予定でスタートし、2万4千件の利用を見込んだ計算だが、昨年10月までの実績累計は8700件にとどまっている。知事は「補助金なしでも設置費用の回収を見込めるプランが出てくるところまで来た」とこれまでの政策効果を強調したが、今後設置を検討している県民にとって期待を損ねるものと考えられたため、更なる導入を促進するため補助金の継続を要望した。
これに対し3月7日、県の新エネルギー・温暖化対策部・太陽光発電推進課より電話回答があり、住宅用太陽光発電単独の設置ではなく、県民がHEMS(ヘムス:自宅の部屋ごとのエネルギー使用・発電量を「見える化」できるシステム)を導入し、電力使用データ提供や省エネ行動実験等の検証に参加する場合、補助制度を来年度も実施する方向で予算計上しており、3月末には具体的な補助内容が確定することが明らかとなった。