2012年2月14日に社会保障・税の共通番号制度(番号制)が閣議決定・法案提出されたことを受けて、神奈川県保険医協会は2月21日、「反対・慎重論は黙殺 世論を蔑ろに導入急ぐ『マイナンバー法案』の取り下げを求める」と題する医療情報部長談話を発表。議員、マスコミなどに送付しました。
談話では、政府が国民への制度周知を蔑ろにしたままに法案提出に至っている点を問題視。「真に手を差し伸べるべき者に対する社会保障の充実」など聞こえのいい文言で番号制の必要性を主張しているが、具体的な制度内容は未確定。低所得者対策として番号制を前提に導入が検討されている「総合合算制度」についても、あくまで“検討”段階。それにも関わらず、新聞の政府広報や政府主催の番号制全国リレーシンポでは、不確定情報で国民に過度の期待と幻想を抱かせており、『誇大宣伝』と指摘しました。
また、全国リレーシンポでのフロア発言では、「情報漏洩が不安」「国民管理に繋がる」など、反対・慎重論が大半を占めている。更には、昨年7月から8月にかけて内閣官房が実施した番号制に関するパブコメでは、半数以上が反対・慎重意見だった事実を紹介。しかし大方のマスコミはこうした事実を報じず、黙殺している実態を追求しました。
総合合算制度についても、制度設計は財界が熱望する「社会保障個人会計」と同じであると説明。公的給付を負担(保険料)の範囲内に抑え、はみ出た部分は民間サービスが補うという、「給付抑制と市場化」への変容を企図していると指摘しました。
こうした企図を隠し、言葉巧みに国民を欺いてまで導入を急いでいる番号制に反対するとともに、マイナンバー法案の取り下げを強く求めています。
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