救急、産科、小児科など不採算部門の医療体制の決壊、潜在化する夥しい患者の受診抑制・中断。これら「医療崩壊」は依然と止まらない。
この下で進展する、経済浮揚策としての医療の営利産業化の濁流。医療体制の弱体化と情報社会とあいまった医事紛争を助長する制度創設への圧力。はたまた臨床研究の二重基準の放置と、治験を無視した臨床研究と医療保険の併用など、医療をめぐる法と倫理が大きく揺らいでいる。
医療再生に向け、法律を超えた、医療界としての自律的、自主的なあり方、その確立が鋭く問われている。再生に向けた基盤、「財源」の拠出に国民の信頼、納得は不可欠である。
今企画ではシンポジウム形式により、多角的視点から医療、医療者、医療界、そして患者のありように関し深め、明日を拓く橋頭堡をつくりたい。
(会場:5階「日輪」)
<パネラー>
朝日新聞青森総局長・前編集委員 出河雅彦氏
浜松医科大学医学部「医療法学」・教授 大磯義一郎氏(医師・弁護士)
慶應義塾大学商学部・教授 権丈善一氏
東京財団研究員 橳島次郎氏
神奈川県保険医協会・政策部長 桑島政臣氏
<司会>
全国保険医団体連合会・副会長 森壽生氏