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マイナ保険証問題で福岡県弁護士会がシンポ 世界基準のプライバシー権確立が肝要
3月20日、福岡県弁護士会主催のシンポジウム、「『マイナ保険証と人権』を考える/医療情報のデジタル化で社会はどう変わる?」が福岡県弁護士会館・WEB併用で開催。会場・Web合わせて80名超が参加した(共催:日弁連、後援:保団連・福岡協会・福岡歯科協会)。同シンポは日弁連の情報問題対策委員会・副委員長も務める武藤糾明弁護士が中心となり企画。マイナンバー違憲訴訟等を通じて同氏と親交のある知念事務局次長が演者・パネリストとして招聘された。
当日は、保険証廃止に対する福岡県弁護士会の取り組み(保険証存続を求める声明の発表など)が報告された後、「マイナ保険証の仕組みと問題点」と題して知念事務局次長が基調講演。▼マイナ保険証(オン資)の仕組みや閲覧・提供できる医療情報の範囲、▼保険証廃止後の資格確認、▼マイナ保険証の普及率と利用率等から見る国民意識、▼世論・メディアの反応、▼医療DXの概要と問題点―等を詳述し、マイナ保険証の原則化の妥当性・正当性が皆無であることを指摘。保険証存続の一点共闘の重要性を説いた。
続いて、中央大学法学部の宮下紘教授が講演。憲法学とプライバシー権の見地から、▼マイナ保険証には資格確認と診療情報提供の二面性がある、▼マイナ保険証が普及しても患者同意がなければ医療の質の向上には繋がらない、▼利用者本位の哲学・思想が見えず、利用率4%という事実がマイナ保険証に対する国民の評価―と、鋭く指摘した。パネルディスカッションでは、福岡歯科協会の大崎会長(保団連理事)がマイナ保険証トラブルで混乱する医療現場の実態を熱弁。この他、医療DXの先にある医療情報利活用とプライバシー権のバランス、本人同意なしの医療情報の登録・2次利用など、GDPRよりも大幅に遅れる日本の個人情報保護法制の問題など、多岐に渡り意見交換がなされた。
(神奈川県保険医新聞2024年5月25日号より抜粋)
3月20日、福岡県弁護士会主催のシンポジウム、「『マイナ保険証と人権』を考える/医療情報のデジタル化で社会はどう変わる?」が福岡県弁護士会館・WEB併用で開催。会場・Web合わせて80名超が参加した(共催:日弁連、後援:保団連・福岡協会・福岡歯科協会)。同シンポは日弁連の情報問題対策委員会・副委員長も務める武藤糾明弁護士が中心となり企画。マイナンバー違憲訴訟等を通じて同氏と親交のある知念事務局次長が演者・パネリストとして招聘された。
当日は、保険証廃止に対する福岡県弁護士会の取り組み(保険証存続を求める声明の発表など)が報告された後、「マイナ保険証の仕組みと問題点」と題して知念事務局次長が基調講演。▼マイナ保険証(オン資)の仕組みや閲覧・提供できる医療情報の範囲、▼保険証廃止後の資格確認、▼マイナ保険証の普及率と利用率等から見る国民意識、▼世論・メディアの反応、▼医療DXの概要と問題点―等を詳述し、マイナ保険証の原則化の妥当性・正当性が皆無であることを指摘。保険証存続の一点共闘の重要性を説いた。
続いて、中央大学法学部の宮下紘教授が講演。憲法学とプライバシー権の見地から、▼マイナ保険証には資格確認と診療情報提供の二面性がある、▼マイナ保険証が普及しても患者同意がなければ医療の質の向上には繋がらない、▼利用者本位の哲学・思想が見えず、利用率4%という事実がマイナ保険証に対する国民の評価―と、鋭く指摘した。パネルディスカッションでは、福岡歯科協会の大崎会長(保団連理事)がマイナ保険証トラブルで混乱する医療現場の実態を熱弁。この他、医療DXの先にある医療情報利活用とプライバシー権のバランス、本人同意なしの医療情報の登録・2次利用など、GDPRよりも大幅に遅れる日本の個人情報保護法制の問題など、多岐に渡り意見交換がなされた。
(神奈川県保険医新聞2024年5月25日号より抜粋)