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2022/5/18 歯科保険診療対策部長談話 「銀歯の窓口負担 12年間で『倍増』 『金パラ』価格問題への対応を国へ求めます」

銀歯の窓口負担 12年間で「倍増」

「金パラ」価格問題への対応を国へ求めます

 

神奈川県保険医協会

歯科保険診療対策部長  田中 敏章

 


 

 本日、5月18日開催の中央社会保険医療協議会総会で承認された通り、今年7月1日より歯科鋳造用金銀パラジウム合金(金パラ)告示価格が3,413円/gから3,715円/gに改定され、銀歯・ブリッジ等の窓口負担額が引き上がります。今年に入って実に3回目(前回5月・前々回4月)の銀歯「値上げ」です。これは、ウクライナ情勢や円安等によるパラジウム・金(銀歯材料)の価格高騰によるものです(※今年4月の素材価格参照)。今回も数十円~数百円の窓口負担増(3割負担)とは言え、この12年間で患者さんの銀歯の窓口負担額(3割負担)は2倍以上に膨れ上がっています(下記グラフ参照)。この間も報じられているように、銀歯等については患者さんの窓口負担が引き上がっても歯科医院の増収にはなりません。それどころか、この間の材料代は累積赤字になってしまっているのが現状です。

 奥歯に金パラを用いた全部金属冠をセットした時の5月現在の窓口負担額(3割負担の場合)は5,620円。12年前は2,600円なので216%増ですが、7月にさらに負担額は上がります。一方で2021年度の最低賃金時間額の全国加重平均額は930円(2010年度730円)なので、12年間で27%増に止まっています(下記グラフ参照)。これでは窓口負担額が患者さんの大きな負担になっているのは明らかです。

 歯科医療も社会インフラであり、安心して治療を受けられるのが国民皆保険制度です。これ以上の窓口負担増は歯科受診抑制や健康格差につながる恐れがあります。7月からの銀歯・ブリッジ関連の窓口負担額が増える前に、窓口負担軽減対策等の有事対応と金パラ価格改定制度の抜本的改善を国に求めます。

2022年5月18日

 

【参考】※画像をクリックすると拡大表示されます

20220518danwa-01.png

※上記3割負担額は、全部金属冠作製・セットに係る費用(再診料・全部金属冠(奥歯・金パラ)・装着材料料・装着料・補管の合算)です。

 

銀歯の窓口負担 12年間で「倍増」

「金パラ」価格問題への対応を国へ求めます

 

神奈川県保険医協会

歯科保険診療対策部長  田中 敏章

 


 

 本日、5月18日開催の中央社会保険医療協議会総会で承認された通り、今年7月1日より歯科鋳造用金銀パラジウム合金(金パラ)告示価格が3,413円/gから3,715円/gに改定され、銀歯・ブリッジ等の窓口負担額が引き上がります。今年に入って実に3回目(前回5月・前々回4月)の銀歯「値上げ」です。これは、ウクライナ情勢や円安等によるパラジウム・金(銀歯材料)の価格高騰によるものです(※今年4月の素材価格参照)。今回も数十円~数百円の窓口負担増(3割負担)とは言え、この12年間で患者さんの銀歯の窓口負担額(3割負担)は2倍以上に膨れ上がっています(下記グラフ参照)。この間も報じられているように、銀歯等については患者さんの窓口負担が引き上がっても歯科医院の増収にはなりません。それどころか、この間の材料代は累積赤字になってしまっているのが現状です。

 奥歯に金パラを用いた全部金属冠をセットした時の5月現在の窓口負担額(3割負担の場合)は5,620円。12年前は2,600円なので216%増ですが、7月にさらに負担額は上がります。一方で2021年度の最低賃金時間額の全国加重平均額は930円(2010年度730円)なので、12年間で27%増に止まっています(下記グラフ参照)。これでは窓口負担額が患者さんの大きな負担になっているのは明らかです。

 歯科医療も社会インフラであり、安心して治療を受けられるのが国民皆保険制度です。これ以上の窓口負担増は歯科受診抑制や健康格差につながる恐れがあります。7月からの銀歯・ブリッジ関連の窓口負担額が増える前に、窓口負担軽減対策等の有事対応と金パラ価格改定制度の抜本的改善を国に求めます。

2022年5月18日

 

【参考】※画像をクリックすると拡大表示されます

20220518danwa-01.png

※上記3割負担額は、全部金属冠作製・セットに係る費用(再診料・全部金属冠(奥歯・金パラ)・装着材料料・装着料・補管の合算)です。